先週は区のボランティアセンターが主催の、災害ボランティアコーディネーター養成講座(基礎編)に参加してきました。今年は能登で大きな災害があり、わずか2回ではありますがボランティアに参加しました。その中で知ったことの一つがボランティアコーディネーターの存在。
ボランティアに行くと、各地区のボランティアセンターで住民ニーズ(何をしてほしいか)に対してマッチング(誰がやるか)が行われます。そのコーディネーションをしているのは自治体の職員の方だと思っていたのですが、現地でコーディネーターの方に聞いてみたところ、地元の自治体職員、社会福祉協議会の方はもちろんですが、応援で駆けつけてくれている他県の職員の方や、他県からのボランティアの方もコーディネーターとして活動されているとのこと。ボランティア後、在住の地区でボランティアに関する情報を探していた時に見つけたのが、この災害ボランティアコーディネーター養成講座でした。
地震や台風の天災は毎年のように各地で発生しており、どこに住んでいても何があってもおかしくない状況です。コーディネーターとしての仕事を学ぶことで、いつか何かの役に立てるかもしれないと考え、参加しました。
災害ボランティアコーディネーターとは
避難所運営者や地域住民からのニーズの収集・整理を行い、ボランティアセンター等の拠点でボランティアの受付、オリエンテーション、現場への送り出しを行う役割を担うのが、災害ボランティアコーディネーターです。私が住んでいる区の場合、災害時は区内に5つの拠点(サテライト)が設けられるのですが、その設置準備などにも関わるそうです。
ボランティア受付の一次窓口になるわけなので、特に災害発生直後の組織だった動きが難しい時期は現場も相当混乱することが予想されます。職員もボランティアも関係なく、現場対応することが必要なシチュエーションもあることでしょう。そう考えると、本当に重要な役割を担っていることが分かります。
災害ボランティアコーディネーター養成講座(基礎編)の内容
内容は大きく以下の通りでした。
- 在住地区の災害対策について(講義)…20分
- 災害ボランティア活動とマッチングシステムについて(講義)…25分
- マッチングセンター模擬訓練(説明・実技)…75分
- 模擬訓練の振り返り(グループワーク)…35分
- 修了式…5分
在住地区の災害対策について(講義)
在住地区で災害が起こった場合のシミュレーションや区の防災対策、個人でできる防災対策をそれぞれ説明していただきました。災害時の被害想定として、避難住民が最大16万人に上るという話はインパクトがありました。備蓄があると言っても、せいぜい3日分。食料や備品を備蓄するといっても、16万人という数字を聞くと限界があると思えます。だからこそ、個人での防災対策(自助)や住民同士の協力(共助)が重要という話でした。
災害ボランティア活動とマッチングシステムについて(講義)
様々なニーズを持つ被災者と駆け付けたボランティアの間をつなぐのがボランティアセンターの役割であり、そこでニーズの汲み取りやボランティアの受け入れを行うのが、コーディネーターの役割という説明でした。今回の講座を受講すると、コーディネーターとして登録することができることや、スキルアップのための講座が別途12回設けられていることの紹介もありました。
マッチングセンター模擬訓練(説明・実技)
マッチングセンターでボランティアの受付を行う模擬訓練を行いました。参加者がボランティアとコーディネーターの役割をそれぞれ体験するのですが、内容は受付で申込書を回収し、参加者の情報を記録した上で、次の動きを案内するというものだったので、本当に基礎の基礎という感じでした。ニーズの汲み取りやマッチングの方法、トラブル対応等はスキルアップ講座の方で行われるので、実際に活動する場合は、スキルアップ講座も受けておく必要があると感じました。
模擬訓練の振り返り(グループワーク)
講座を修了して実際にコーディネーターとして活動されている方々のお話を伺った上で、参加者同士で「災害ボランティアコーディネーターの必要性と役割」について話し合いを行いました。細かい役割は上の通り基礎編では触れられない内容だったので、非常に重要な役割を担っているというコーディネーターの意義を再確認するような内容の話し合いになりました。
修了式
代表者の方が修了書を受け取りました。参加者は帰る前に修了書を受け取る形だったので、私も無事いただきました。↑の通りスキルアップ講座の内容が気になったので日程等について伺ったところ、新年度を待つよりは参加できる日程から参加していった方が良いということだったので、次回の講座に参加したいと思っています。
参加した感想
上にも書いた通り、スキルアップ講座への参加が前提になるかなという印象でしたが、そもそもボランティアセンターが常設されており、こういったコーディネーターの養成が行われている自治体は限られているようです。移住を視野に入れている状況ですが、このような機会を生かして理解を深めることは、どこに住むことになっても役立てられる経験だと思います。
せっかくスキルアップの講座も用意されているので、参加して学びを深めていきたいというのが今の気持ちです。
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