輪島の現在。そして君は放課後インソムニアの舞台を訪れる。前編

社会貢献

先週は4か月ぶり3度目の能登で災害ボランティアに参加しました。今回は初回同様に県の募集に応募して、輪島へ。よくよく読むと募集メールに「水害に伴うボランティア活動が見込まれますので、ご参加いただく際は長靴や替えの靴、着替え、汚れた長靴等を入れるためのビニール袋をご持参ください。」と記載があったのですが、完全に読み落として石川へ向かいました。これが後の悲劇?を生みます。

輪島市(門前VC)災害支援ボランティアに申し込み

今回応募したのは、輪島市(門前VC)のボランティア。6:35に石川県庁集合でした。7:10金沢駅とも記載されていたのですが、申込が6:35石川県庁集合になっていたので、そちらに行かなければいけないものと思っていました。

しかし、6:35に県庁を出発した後、金沢駅でしばらく停車し、7:10にバスが発車。どうやら7:10金沢駅でも良かったようです。金沢駅近辺に宿泊したのですが、石川県庁は金沢駅から徒歩だと15分~20分くらいはかかります。事前にちゃんと確認しておくべきでした。

輪島市(門前VC)での活動内容

参加者は30名弱でしたが、2組に分かれて側溝の泥出しと、道の駅の泥出しを行いました。いずれも先月の水害の被害を受けての活動です。もちろん皆さんしっかり長靴持参でした(メールに書いてあるのだから当然…)。

活動前に社協の方が、地震後こらえていた気持ちが水害で切れてしまった方もいる、本来はボランティア活動では写真撮影は遠慮してもらっているが、輪島の現状を伝える意味合いであれば撮影、発信していただいて構わないというお話をされていたのが印象的でした。当日はかなり強い雨が降っており、中止も考えたとのことでしたが、少しでも復旧を進めたいという思いでの決行だったのかなと思います。実際、あの場にいた誰もが問題ないからやろう、という気持ちだったのではないでしょうか。

それだけに長靴を持参しなかったのはまずい。でもボランティアとして参加している以上、借りる選択肢はない。ということで、持参した30lゴミ袋を2枚重ねて安全靴の上から被せ、口を縛ったうえで足首の部分をゴムでとめるという応急処置で対応しました。自分が悪いので恥ずかしいとか言っていられません。とにかく足だけ引っ張らないようにやらねばという気持ちでした。

道の駅での泥出し作業

元の状態が分からずに行きましたが、とにかく道の駅の中には泥が堆積している状態でした。室内には商品などがそのまま残った状態だったので、適宜どかしながら泥をかき出していきました。↓の写真(輪島市社協のFBより)は作業開始直後。最初はスコップを使っていましたが、水っぽい泥に対してはワイパーや塵取りがとても有効でした。

一緒に参加されていたのは年上の「ボランティアガチ勢」(80回目以上参加されているという方も)の皆さんばかりでしたが、まずは入り口付近をきれいにして、そこにどんどん中の泥を出していこうとか、塵取りが使いやすいぞとか、的確な指示を出していただけるので安心して自分の役割に集中できました。ビニール袋で長靴を代用したことも、「うまいこと考えたね」などと声をかけていただいて、救われる思いでした。

午前中の作業で室内の泥はざっくりと取り除くことができましたが、完全にきれいにするためにはさらに細かい作業が必要でした。

午後は駐車場など外の泥を取り除いていきました。泥を集めてはすくって一輪車に載せ、それを捨てに行き…の繰り返し。泥は踏み固められてしまっていることもあり、スコップを突き刺して掘り起こしていくような作業になりました。泥をスコップで取り除く作業は腰回りに、一輪車で泥を運ぶ作業は腕回りに負担がかかる作業で、久しぶりにその日のうちに筋肉痛がきました。

強い雨が降っていたこともあり、外での作業は何をどうしても泥だらけ。午前中は長靴なしのビニール袋でもなんとかなりましたが、午後は昼休みの間に3枚に増やしたビニールもすっかり破れ、最終的には安全靴もドロドロでした。言うまでもありませんが、長靴は絶対必要です。

全員での懸命の作業で、駐車場の泥も大体は描き出すことができ、ぬかるみで足が抜けなくなるほどだった東屋周りも、何とか移動のルートを作るくらいのところまでは作業できました。

今初めて見ましたが、元はこんな状態だったそう。これを見るとあらためて水害の被害の大きさが感じられました。

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帰り道での注意点

一応着替えをもっていっていたのですが、着替える時間が取れないまま金沢行のバスに乗り込むことになりました。汗や雨で濡れた服が体温を奪っていき、少しずつ寒くなってくるからか、バスの中ではくしゃみをしている方が多くいらっしゃいました。

自分はたまたま着替えと別にポンチョを持っていたのでそれを被って寒さをしのぎました。あれがなかったら風邪を引いていたかも、という気もするので、参加される方は帰りの防寒対策にも要注意です。ひっくるめるとメールの通り、「ご参加いただく際は長靴や替えの靴、着替え、汚れた長靴等を入れるためのビニール袋をご持参ください。」が重要です。当たり前か。。。

輪島の現在

大雨の中での作業だったこともあり、とてもではありませんが写真を撮る余力はありませんでした。その中で帰り道でようやく撮れたのが↓の写真。遠くに行ってしまった海岸線と、まだまだ地震の痕跡が残る家々。この写真だけでは全然伝わる気がしませんが、まだまだ支援が必要というのが実感でした。

地震の後の水害がどれだけ輪島の方々の心に暗い影を落としたか、想像すると辛い思いになります。ボランティアに限らず、復旧、復興に地域の人間ではない多くの人がかかわることで、輪島の方々の心を少しでも支えたい。そんな思いで、皆さんボランティアに参加されているのではないかと感じました。

後編へ続く。

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